軽度の症状を含めると、80〜90%の女性が何らかの症状を経験すると報告されています。そのうち、PMSと診断される女性は20〜30%、PMDDを辛酸される女性は1.2〜6.4%。
日本産婦人科学会の定義は以下の通り;
◆ PMS(premenstrual syndrome):月経前症候群
・・・月経前3〜10日間の黄体後期に発症する多種多様な精神的、あるいは身体的症状で月経の開始とともに減弱あるいは消失するもの
◆ PMDD(premenstrual dysphoric disorder:月経前不快気分障害
・・・PMSの中で精神症状が主体で強いもの
★ 2013年に改定されたDSM-5にて初めてPMDDが抑うつ障害群のカテゴリーの一つに分類され、うつ病と同列の独立した疾患として格上げされた。
▶ PMS/PMDDの漢方医学的病態(後山尚久先生)
・瘀血と水滞が病態の中心+気鬱
(瘀血)骨盤内臓器の充血・鬱血
(水滞)黄体ホルモンの作用で、浮腫、体重増加、乳房緊満感、頭痛、眩暈
(気鬱)強い瘀血は血の巡りを妨げ気鬱を引き起こす。抑うつ、腹部膨満感
▶ PMSの漢方治療
・婦人科3処方の適応:当帰芍薬散(23)、加味逍遥散(24)、桂枝茯苓丸(25)
(水滞)浮腫・めまい・頭痛
+(陰証)冷え症・寒がり → 当帰芍薬散:貧血傾向、皮膚の乾燥、色白、月経困難
+(陽証)冷えなし、暑がり、のぼせ → 五苓散:口渇、自汗、尿不利
▶ PMSの気逆(イライラ)対策
・赤鬼タイプ(外に発散する怒り) → 加味逍遥散
・青鬼タイプ(陰に籠もった怒り) → 抑肝散(54)
・・・小児科の当院にも、PMS症状(生理前のイライラ感)でつらい思いをしている中学生女子が通院しています。加味逍遥散(24)が合い、本人も家族も「楽になった」と喜ばれています。