飽食時代の現代社会、
誰もが興味を持つ“ダイエット”。
しかし、極端な方法では逆に健康を害してしまいます。
特に思春期女子では「ダイエット中に生理が止まった」ら危険信号です。
どのようなスタンスで取り組めば良いのか、探ってみましょう。
以前こんな相談を受けました。
「成長期なのにやせてきて心配です」
と母親に連れられてきた小学6年生女子。
小児科医はまず、甲状線機能亢進症(バセドウ病)や
炎症性腸疾患など慢性の病気を疑います。
スクリーニング検査目的で総合病院へ紹介状を書いたところ、
後日返信が来て、その内容に驚かされました。
彼女は柔道をやっていて、
階級が上がらないように密かに食事量を減らしていた、
そのために体重が減っていたのです。
1年前に始まった生理も止まっていました。
身長が伸びる思春期に体重を減らすレベルの食事制限は、
肥満児でも推奨されないラジカルな方法です。
以降は<参考>に記載したサイトをベースにポイントを抜粋してみました。
思春期ダイエットによる健康被害を避けるため、
鈴木眞理医師(日本摂食障害協会理事長)がルールを提唱しています;
▢ 思春期ダイエットのルール
・月経が止まったら即中止!
・「〇〇だけダイエット」は危険!
・減量は1ヶ月に0.5〜1kgペースが安全域。
▢ リバウンドは“脳の防衛反応”
・短期間で過度のダイエットを行うと、体が飢餓状態になり、
栄養が足りなくなると脳が危険を察知して、
“体が危ない、食べろ!”という指令を出します。
・これが“リバウンド”の原因ですが、病的ではなく、
脳が正常に働いている証拠です。
・リバウンドを避けるコツは、脳が栄養不足と認識しないよう、
バランスの良い食事内容でゆっくり進めること。
・「脂っこい食事を和食中心に変える」
「いつもの食事量から1割程度減らす」
という心がけ程度が望ましいのです。
▢ 脂肪がないと女性ホルモンが分泌されない
・女性の体には適度の脂肪・脂肪細胞が必要です。
・脂肪細胞はレプチンというホルモンを分泌し、
レプチンが脳の視床下部を刺激してさらに別のホルモンを分泌し、
それが卵巣に働いて女性ホルモンを分泌することにより月経がつくられます。
▢ 過度のダイエットで月経が止まる
・体脂肪率<15% → 月経異常率が増加、
体脂肪率<10% → ほぼすべての人に問題が発生。

(NHK「月経や骨に影響!? 思春期のダイエットに潜む落とし穴」より)
・BMI(Body Mass Index):
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
(例)身長160cmならBMI18は46kg相当になります。
・BMI<21になると無月経の頻度が増え始め、
BMI<18になると急激に増加します。
<BMIと無月経の関連グラフ>

(「女性アスリートの現状」東京大学女性アスリート外来:能瀬 さやか、より)
▢ 女性ホルモン(エストロゲン)と思春期
・思春期は女性ホルモンが増え始める時期で、大人の女性の体へ成長していきます。
・女性ホルモンは、肌・髪・体と心の美しさに関わる、女性にとって最高の美容液です。
・この時期に無月経が続くと、女性らしい体型に成長できず、
将来の不妊につながるリスクさえあります。
▢ 女性ホルモンと骨
・女性ホルモンは卵巣だけでなく、脳、血管、筋肉など体の様々な部分に働きます。
・女性ホルモンは骨にも作用し、骨が破壊されるのを阻止する役割を担います。
・女性ホルモンの影響で、思春期には骨が急激に成長します。
・月経が終わる更年期では女性ホルモンの分泌が激減するため、
骨がもろくなります(骨粗鬆症)。
・過度なダイエットにより女性ホルモン分泌が低下すると、
骨粗鬆症につながる可能性があります。
▢ 「〇〇だけ」はダメ!
・世間では単品の食材だけ食べるダイエット方法が蔓延していますが、
医学的にはオススメできません。
・単品ダイエットは、脳が栄養不足を感じて、
「体が危ない、食べろ!」という指令を出すのでリバウンドにつながります。
・これが単品ダイエットが成功しない・続かない理由であり、
そしてバランスの良い食事が推奨される理由です。
▢ 思春期男子のダイエットにも落とし穴
・無理なダイエットをすると男性ホルモンが減少します。
・男性ホルモンが減少すると、骨の成長に影響するほか、
精子の数が少なくなり、不妊のリスクにつながる可能性があります。
<参考>
・月経や骨に影響!? 思春期のダイエットに潜む落とし穴
(2021年11月9日:NHK)
・思春期ダイエットの注意点 リバウンドを避けるポイント
(2021年6月4日:NHK)
・「スポーツと月経」(厚生労働省女性の健康推進室ヘルスケアラボ)
・「アスリートのための月経困難症対策マニュアル」(京都府立医科大学大学院 女性生涯医科学作成)
・「女性アスリートのための e-learning」(順天堂大学女性スポーツ研究センター)
…アスリートに向けて作成された啓蒙レクチャーですが、
現代の中高生女子と問題が共通しており、
近年は中高生への教科書として採用されています。
ぜひ一度、覗いてみてください。
誰もが興味を持つ“ダイエット”。
しかし、極端な方法では逆に健康を害してしまいます。
特に思春期女子では「ダイエット中に生理が止まった」ら危険信号です。
どのようなスタンスで取り組めば良いのか、探ってみましょう。
以前こんな相談を受けました。
「成長期なのにやせてきて心配です」
と母親に連れられてきた小学6年生女子。
小児科医はまず、甲状線機能亢進症(バセドウ病)や
炎症性腸疾患など慢性の病気を疑います。
スクリーニング検査目的で総合病院へ紹介状を書いたところ、
後日返信が来て、その内容に驚かされました。
彼女は柔道をやっていて、
階級が上がらないように密かに食事量を減らしていた、
そのために体重が減っていたのです。
1年前に始まった生理も止まっていました。
身長が伸びる思春期に体重を減らすレベルの食事制限は、
肥満児でも推奨されないラジカルな方法です。
以降は<参考>に記載したサイトをベースにポイントを抜粋してみました。
思春期ダイエットによる健康被害を避けるため、
鈴木眞理医師(日本摂食障害協会理事長)がルールを提唱しています;
▢ 思春期ダイエットのルール
・月経が止まったら即中止!
・「〇〇だけダイエット」は危険!
・減量は1ヶ月に0.5〜1kgペースが安全域。
▢ リバウンドは“脳の防衛反応”
・短期間で過度のダイエットを行うと、体が飢餓状態になり、
栄養が足りなくなると脳が危険を察知して、
“体が危ない、食べろ!”という指令を出します。
・これが“リバウンド”の原因ですが、病的ではなく、
脳が正常に働いている証拠です。
・リバウンドを避けるコツは、脳が栄養不足と認識しないよう、
バランスの良い食事内容でゆっくり進めること。
・「脂っこい食事を和食中心に変える」
「いつもの食事量から1割程度減らす」
という心がけ程度が望ましいのです。
▢ 脂肪がないと女性ホルモンが分泌されない
・女性の体には適度の脂肪・脂肪細胞が必要です。
・脂肪細胞はレプチンというホルモンを分泌し、
レプチンが脳の視床下部を刺激してさらに別のホルモンを分泌し、
それが卵巣に働いて女性ホルモンを分泌することにより月経がつくられます。
▢ 過度のダイエットで月経が止まる
・体脂肪率<15% → 月経異常率が増加、
体脂肪率<10% → ほぼすべての人に問題が発生。

(NHK「月経や骨に影響!? 思春期のダイエットに潜む落とし穴」より)
・BMI(Body Mass Index):
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
(例)身長160cmならBMI18は46kg相当になります。
・BMI<21になると無月経の頻度が増え始め、
BMI<18になると急激に増加します。
<BMIと無月経の関連グラフ>

(「女性アスリートの現状」東京大学女性アスリート外来:能瀬 さやか、より)
▢ 女性ホルモン(エストロゲン)と思春期
・思春期は女性ホルモンが増え始める時期で、大人の女性の体へ成長していきます。
・女性ホルモンは、肌・髪・体と心の美しさに関わる、女性にとって最高の美容液です。
・この時期に無月経が続くと、女性らしい体型に成長できず、
将来の不妊につながるリスクさえあります。
▢ 女性ホルモンと骨
・女性ホルモンは卵巣だけでなく、脳、血管、筋肉など体の様々な部分に働きます。
・女性ホルモンは骨にも作用し、骨が破壊されるのを阻止する役割を担います。
・女性ホルモンの影響で、思春期には骨が急激に成長します。
・月経が終わる更年期では女性ホルモンの分泌が激減するため、
骨がもろくなります(骨粗鬆症)。
・過度なダイエットにより女性ホルモン分泌が低下すると、
骨粗鬆症につながる可能性があります。
▢ 「〇〇だけ」はダメ!
・世間では単品の食材だけ食べるダイエット方法が蔓延していますが、
医学的にはオススメできません。
・単品ダイエットは、脳が栄養不足を感じて、
「体が危ない、食べろ!」という指令を出すのでリバウンドにつながります。
・これが単品ダイエットが成功しない・続かない理由であり、
そしてバランスの良い食事が推奨される理由です。
▢ 思春期男子のダイエットにも落とし穴
・無理なダイエットをすると男性ホルモンが減少します。
・男性ホルモンが減少すると、骨の成長に影響するほか、
精子の数が少なくなり、不妊のリスクにつながる可能性があります。
<参考>
・月経や骨に影響!? 思春期のダイエットに潜む落とし穴
(2021年11月9日:NHK)
・思春期ダイエットの注意点 リバウンドを避けるポイント
(2021年6月4日:NHK)
・「スポーツと月経」(厚生労働省女性の健康推進室ヘルスケアラボ)
・「アスリートのための月経困難症対策マニュアル」(京都府立医科大学大学院 女性生涯医科学作成)
・「女性アスリートのための e-learning」(順天堂大学女性スポーツ研究センター)
…アスリートに向けて作成された啓蒙レクチャーですが、
現代の中高生女子と問題が共通しており、
近年は中高生への教科書として採用されています。
ぜひ一度、覗いてみてください。
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