近年、子どもの不登校が増えてきています。
昔は人間関係が原因のことが多く、カウンセリングで紐解いていく作業が必須でした。
近年は「漠然とした不安」が原因の第一位となりました。
しかし専門家の話を聞くと、
・子ども自身が不安を言語化できない
・さらには子ども自身が不安を自覚できていない
ーことが多いと聞きます。
不安を言語化できないので、体調不良で訴えるわけですね。
症状は心のSOSのサインかもしれません。
このグレーゾーンに漢方薬が役立つと思います。
漢方医学では、症状を訴える人の病態を「気・血・水」というものさしで評価します。
このうち「気」は元気の気、やる気の気、弱気の気・・・日常的に使用している単語の語源です。
漢方医学では心と体は走後に影響し合うという「心身一如」という概念があります。
そして漢方薬は「心と体」の両方に効くようにつくられているのです。
具合が悪くてどうにもならず病院を受診し検査を受け、その結果異常なし。
すると医師からは、
「気のせいでしょう」
と言われてガッカリする話を時々耳にします。
漢方では「気のせい=気の異常」と捉えます。
ですから「気のせい」と言われたら、すなわち漢方の出番なのです。
気の異常はさらに以下のように分類され、
その病態に対応する生薬や薬がいくつも用意されています。
【気虚】
・気が消耗した状態
・心が疲れた状態
・無気力
【気うつ】
・悩みやストレスをため込んで発散できない状態
【気逆】
・不安や怒りが逆上して湧き上がってくる状態
では子どもの不安に対して、漢方でどう対処するのかを見ていきましょう。
▶ 気虚
▢ 補中益気湯(41)
● 適応
・無気力症状(気が空になった、やる気が起きない、ゴロゴロしていたい)+身体症状(倦怠感、食欲低下)
▢ 加味帰脾湯(137)
● 適応
・貧血傾向の疲労感を伴う抑うつ状態
・疲れ切っているのに思考は活性化してしまう(思考がぐるぐるとまとまらない)
● 症状
・集中力低下、健忘症状、不眠
・COVID-19の罹患後精神症状(ブレインフォグ)
▢ 小建中湯(99)
● 適応
・虚弱でやせ型、くすぐったがり屋
・性格的には過敏で、対人関係ではビクビクしていることが多い。
● 症状
・疲労倦怠感が強く、腹痛や頻尿・夜尿など
・動悸が息苦しさなどの不安症状
・不安感は特定の「場所」だけではなく「空気感」にも感じることが多く、怒るかもしれないことに対して強い不安感(予期不安)を感じる。
・身体症状としては過敏性腸症候群による腹痛や、頻尿を伴うことが多く、学校で「トイレに閉じこもる」 傾向が観察される。
▶ 気うつ
▢ 半夏厚朴湯(16)
● 適応
・真面目な性格で対人関係を思い悩み不安を感じることが多い。
・ストレスを強く主張することができず、胸の中にため込み、
「のどが詰まる」「胸がモヤモヤする」と表現する。
● 症状
・咽喉頭異常感:のどがつまる
・のどから胸にかけての不快感
・声が出しにくい
・息苦しい
・過呼吸発作
・考え込んで眠れない
▶ 気逆
▢ 柴胡加竜骨牡蛎湯(12)
● 適応
・不安の対象が「人」ではなく「場所」「空気感」「物音」の場合
・過敏性の高い状態からパニック障害や過呼吸症候群を呈する
● 症状
・教室に入ることができない(教室恐怖)
・人混みが苦手 → 外出を避けて引きこもりがち
・(教室や人混みに行くと)動悸や息苦しさを感じて過呼吸発作
・少しの物音にも敏感で驚きやすく不安を感じやすい(煩驚)
▢ 抑肝散(54)
● 適応
・ポイントは「怒り」
・かんしゃくを起こして怒り出す子ども
・思い通りにならないとイライラしたり、怒鳴ったり手を出したりする子ども
● 症状
・かんしゃく
・不眠
▶ 効果不十分の時の次の一手
● 気の異常+水毒
・上記薬剤+五苓散(17)
・苓桂朮甘湯(39)・・・不安感+(天気の影響を受けるふらつき・朝の倦怠感・めまい)
● その他
・茯苓飲合半夏厚朴湯(116)・・・気持ちの落ち込み・不安感+吐き気
・抑肝散加陳皮半夏(83)・・・怒り+消化器症状
▶ 抗不安作用を増強する方法5つ(千福Dr)
● 桂皮を増量:腹症に特徴なし
(例)苓桂朮甘湯(39)+甘麦大棗湯(72)
苓桂朮甘湯(39)+桂枝加竜骨牡蛎湯(26)
● 芍薬を加える:腹直筋緊張(精神的に過緊張)
(例)苓桂朮甘湯(39)+甘麦大棗湯(72)
苓桂朮甘湯(39)+桂枝加竜骨牡蛎湯(26)
桂枝加芍薬湯(60)+四物湯(71)
● 四物湯を加える:貧血・冷え症・クヨクヨ
(例)苓桂朮甘湯(39)+四物湯(71)(→ 連珠飲)
桂枝加芍薬湯(60)+四物湯(71)(→ 神田橋処方)
● 竜骨・牡蛎を加える:臍上悸・イライラ
● 柴胡を加える:胸脇苦満(ストレスまみれ)
(例)柴胡桂枝乾姜湯(11)…抗不安(桂皮配合)
補中益気湯(41)…抗うつ(人参配合)
昔は人間関係が原因のことが多く、カウンセリングで紐解いていく作業が必須でした。
近年は「漠然とした不安」が原因の第一位となりました。
しかし専門家の話を聞くと、
・子ども自身が不安を言語化できない
・さらには子ども自身が不安を自覚できていない
ーことが多いと聞きます。
不安を言語化できないので、体調不良で訴えるわけですね。
症状は心のSOSのサインかもしれません。
このグレーゾーンに漢方薬が役立つと思います。
漢方医学では、症状を訴える人の病態を「気・血・水」というものさしで評価します。
このうち「気」は元気の気、やる気の気、弱気の気・・・日常的に使用している単語の語源です。
漢方医学では心と体は走後に影響し合うという「心身一如」という概念があります。
そして漢方薬は「心と体」の両方に効くようにつくられているのです。
具合が悪くてどうにもならず病院を受診し検査を受け、その結果異常なし。
すると医師からは、
「気のせいでしょう」
と言われてガッカリする話を時々耳にします。
漢方では「気のせい=気の異常」と捉えます。
ですから「気のせい」と言われたら、すなわち漢方の出番なのです。
気の異常はさらに以下のように分類され、
その病態に対応する生薬や薬がいくつも用意されています。
【気虚】
・気が消耗した状態
・心が疲れた状態
・無気力
【気うつ】
・悩みやストレスをため込んで発散できない状態
【気逆】
・不安や怒りが逆上して湧き上がってくる状態
では子どもの不安に対して、漢方でどう対処するのかを見ていきましょう。
▶ 気虚
▢ 補中益気湯(41)
● 適応
・無気力症状(気が空になった、やる気が起きない、ゴロゴロしていたい)+身体症状(倦怠感、食欲低下)
▢ 加味帰脾湯(137)
● 適応
・貧血傾向の疲労感を伴う抑うつ状態
・疲れ切っているのに思考は活性化してしまう(思考がぐるぐるとまとまらない)
● 症状
・集中力低下、健忘症状、不眠
・COVID-19の罹患後精神症状(ブレインフォグ)
▢ 小建中湯(99)
● 適応
・虚弱でやせ型、くすぐったがり屋
・性格的には過敏で、対人関係ではビクビクしていることが多い。
● 症状
・疲労倦怠感が強く、腹痛や頻尿・夜尿など
・動悸が息苦しさなどの不安症状
・不安感は特定の「場所」だけではなく「空気感」にも感じることが多く、怒るかもしれないことに対して強い不安感(予期不安)を感じる。
・身体症状としては過敏性腸症候群による腹痛や、頻尿を伴うことが多く、学校で「トイレに閉じこもる」 傾向が観察される。
▶ 気うつ
▢ 半夏厚朴湯(16)
● 適応
・真面目な性格で対人関係を思い悩み不安を感じることが多い。
・ストレスを強く主張することができず、胸の中にため込み、
「のどが詰まる」「胸がモヤモヤする」と表現する。
● 症状
・咽喉頭異常感:のどがつまる
・のどから胸にかけての不快感
・声が出しにくい
・息苦しい
・過呼吸発作
・考え込んで眠れない
▶ 気逆
▢ 柴胡加竜骨牡蛎湯(12)
● 適応
・不安の対象が「人」ではなく「場所」「空気感」「物音」の場合
・過敏性の高い状態からパニック障害や過呼吸症候群を呈する
● 症状
・教室に入ることができない(教室恐怖)
・人混みが苦手 → 外出を避けて引きこもりがち
・(教室や人混みに行くと)動悸や息苦しさを感じて過呼吸発作
・少しの物音にも敏感で驚きやすく不安を感じやすい(煩驚)
▢ 抑肝散(54)
● 適応
・ポイントは「怒り」
・かんしゃくを起こして怒り出す子ども
・思い通りにならないとイライラしたり、怒鳴ったり手を出したりする子ども
● 症状
・かんしゃく
・不眠
▶ 効果不十分の時の次の一手
● 気の異常+水毒
・上記薬剤+五苓散(17)
・苓桂朮甘湯(39)・・・不安感+(天気の影響を受けるふらつき・朝の倦怠感・めまい)
● その他
・茯苓飲合半夏厚朴湯(116)・・・気持ちの落ち込み・不安感+吐き気
・抑肝散加陳皮半夏(83)・・・怒り+消化器症状
▶ 抗不安作用を増強する方法5つ(千福Dr)
● 桂皮を増量:腹症に特徴なし
(例)苓桂朮甘湯(39)+甘麦大棗湯(72)
苓桂朮甘湯(39)+桂枝加竜骨牡蛎湯(26)
● 芍薬を加える:腹直筋緊張(精神的に過緊張)
(例)苓桂朮甘湯(39)+甘麦大棗湯(72)
苓桂朮甘湯(39)+桂枝加竜骨牡蛎湯(26)
桂枝加芍薬湯(60)+四物湯(71)
● 四物湯を加える:貧血・冷え症・クヨクヨ
(例)苓桂朮甘湯(39)+四物湯(71)(→ 連珠飲)
桂枝加芍薬湯(60)+四物湯(71)(→ 神田橋処方)
● 竜骨・牡蛎を加える:臍上悸・イライラ
● 柴胡を加える:胸脇苦満(ストレスまみれ)
(例)柴胡桂枝乾姜湯(11)…抗不安(桂皮配合)
補中益気湯(41)…抗うつ(人参配合)
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