カテゴリ: 救急

 近年、よく耳にするようになった高次脳機能障害。ひとことで言えば、「高次脳機能を主る大脳皮質が障害された病態」ということになります。石原慎太郎元都知事もこの病気を指摘されていました。外見ではわからない障害なので、本人の困り感は大きいと思われます。
 少しでも理解をするため、録画してあったEテレの番組を視聴してみました。備忘録としてポイントを書き残しておきます。

▢ 大脳の働き(高次脳機能)
(前頭葉)話す、モノを作る、感情のコントロールをする、等
(頭頂葉)文字を書く、計算する、等
(側頭葉)人の話を理解する、等

▢ 高次脳機能障害の疫学
・日本国内で約50万人(2008年)

▢ 高次脳機能障害の歴史
〜当初は脳外傷の後遺症という位置づけ、しかし体のリハビリは行われるが脳機能のリハビリはなかった〜
(1997年)名古屋市総合リハビリテーションセンターの万歳登茂子医師らにより、名古屋「脳外傷友の会みずほ」が設立された。
(1998年)脳外傷交流シンポジウム開催、
 神奈川「脳外傷友の会ナナ」代表の東川悦子氏参加。
 北海道「脳外傷友の会コロポックル」の篠原節氏、中野匡子氏参加。
(2000年)「日本脳外傷友の会」設立
(2006年)政府が「高次脳機能障害」の診断基準を公表

▢ 高次脳機能障害の主な原因
・脳卒中(約80%):脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、等
・脳外傷(約10%):交通事故、転倒事故、スポーツ事故、等
・その他(約10%):感染症、低酸素脳症、脳腫瘍、等

▢ 高次脳機能障害の代表的な症状 〜 外見からは気づきにくい障害 〜
・注意障害:注意力が続かない、集中できない
・記憶障害
・失語症
・遂行機能障害:計画的な行動ができない
・社会的行動障害:イライラする、やる気が出ない
・半側空間無視
・地誌的障害:道に迷いやすい
・失行
・失認
・半側身体失認

▢ 高次脳機能障害で一番困っていること(患者さんの生の声)
・見た目がふつうなので「それって言い訳でしょ」と言われることが多い。
・内部障害と説明しても「そんなの言ったらみんなそうだよ」と言われてしまうが(イヤ、そうじゃないんだ)と心の中でつぶやく。
・見た目はふつうなんだけどいろいろ覚えることができなくて仕事に手間取ったりしていると、他のスタッフから「自分で工夫するのは当たり前でしょ」と批判されショックを受け、仕事を辞めようと思った。
・健康な人が考える以上にシビアな忘れ方とか失敗の仕方をするので、ものすごく深刻に考えていることを「言い訳している」と言われてしまい、なかなかそこは気持ちの整理がつかない。

▢ 高次脳機能障害は治るか
・早期診断・治療、適切なリハビリテーションの社会参加によって徐々に回復していく。
・完治ではないが、基本的には回復すると信じていただいてよい。

▢ 高次脳機能障害の支援機関
かけはしプロジェクト:高次脳機能障害のある女性たちが悩みを語り合うオンラインサークル
高次脳機能障害 情報・支援センター(国立障害者リハビリテーションセンターHP内)

▢ 子どもの高次脳機能障害の問題点
・成人では就労移行支援施設などを経て職場復帰をすることが多いが、子どもではそのようなシステムがなくいきなり学校に戻ることになり、学校生活・授業についていけなくて困ってしまう。
・学校・医療・当事者の三者が連携してサポート体制を構築する必要がある。


▶ 子どもの発熱と対処法

▶ 熱性けいれんについて

▶ 子どもが頭をぶつけたときの対処法
 
▶ 子どもの鼻血の止め方

▶ 子どもの熱中症と対策

▶ 群馬県館林地域の時間外の病気相談先 

参考にした本には、2剤併用による増強効果の例が掲載されており、
単剤で効果が今ひとつだった場合の“次の一手”として利用可能で助かります。

■ 併用による効果増強レシピ

白虎加人参湯1-2包+五苓散1-2包、頓用
・・・熱中症発症時に(冷服推奨)

清暑益気湯
3包+五苓散3包/日
・・・発汗が多く、脱水傾向のある場合に

■ 熱中症の基本漢方薬

白虎加人参湯(34):発症時:1回2包、予防:1回1包、1日3回
・・・熱中症治療・予防(高温環境下の活動時に)、全身の熱感
※ クラシエに錠剤あり

五苓散(17):発症時:1回2包、予防:1回1包、1日3回
・・・口渇、脱水
※ クラシエに錠剤あり

清暑益気湯(136):1回1包、1日3回
・・・夏負け、食欲低下、発汗

補中益気湯(41):1回1包、1日3回
・・・夏負け、食欲低下
※ ジュンコウに錠剤あり

■ 熱中症の第二選択薬

柴苓湯(114)・・・五苓散+小柴胡湯の生薬構成。発汗過多や下痢などが見られる暑気あたりに。
胃苓湯(115)・・・五苓散+平胃散の生薬構成。水瀉性の下痢に。夏場に冷たいものを摂り過ぎて下痢をして、食欲不振などを起こす場合に有効。


<参考>
すべての臨床医が知っておきたい漢方薬の使い方(安斎圭一著、羊土社) 

平日夜間・休日に子どもが病気になったときの相談窓口を確認しておきましょう。

以下に群馬県館林地域での夜間の電話相談、診療所の情報をまとめました。


館林健康ダイヤル( 電話:0120-374-215 
24時間対応 

館林市が実施。
医師・看護師などが健康や医療などの質問に応じる電話サービスです。


群馬こども救急相談( 電話:#8000 
月~土曜日:18:00~翌朝8:00
日・祝祭日:  8:00~翌朝8:00 

群馬県が実施。
医師・看護師などが健康や医療などの質問に応じる電話サービスです。

 

館林市夜間救急診療所(電話:0276-73-2313
月~土曜日:19:00~22:00 ( 日・祝祭日は休診 )

医師が診療を担当します。 受診前に必ず電話をしてください。


館林救急テレホン(電話:0276-73-5699
24時間対応

館林地区消防組合が実施。
その時点で診療を行っている医療機関を紹介してもらえます。 



<ネット上で調べられるサイト>

★ 「子どもの救急ってどんなとき?」(群馬県作成)
子どもによくある症状と観察のポイントや、
家庭でできる対処法などをまとめた冊子の内容が、
ネット上で公開されています。

★ 「子どもの救急」(日本小児科学会作成)
夜間や休日などの診療時間外に病院を受診するかどうか、
判断の目安を提供しています。

当院は小児科で脳神経外科ではないのですが、よく相談を受けるのでまとめてみました。
頭を激しくぶつけたとき、頭の中の出血、脳へのダメージが心配になります。
保護者のやること・すべきことの順番は、

1.意識があるかを確認

2.ぶつけ方と症状を確認

です。

緊急性がある場合
→ ひとつでもあれば救急車搬送

・意識がない、ボーッとして反応が悪い

・けいれんしている

・おう吐が止まらない

・歩く・話すことがうまくできない

・ガマンできないほど頭が痛い

・出血が止まらない(傷が大きい、深い)


緊急受診すべきかどうか迷う場合

 → 以下の一つでも当てはまるときは、頭部CT検査可能な病院の救急外来へ

(チェックポイント1)頭のぶつけ方

・高いところ(2歳未満は90cm、2歳以上は150cm)からの転落

・交通事故などの高速スピードで移動中(あるいは移動する物)に激しく頭をぶつけた

・誰かに突き倒された

(チェックポイント2)症状・様子

・(一瞬でも、一過性でも)意識消失があった

・強い頭痛(乳児では強いグズリ)

・おでこ以外のコブ(2歳未満)

・さわってわかる頭蓋骨骨折(凹みや溝)

・様子がおかしい(眠りがち、元気がない、変におとなしい、遊ばない)

・パンダのように目の周りが紫色(眼底骨折の可能性)

・鼻や耳から血や血液混じりの液体が出ている


緊急性がない場合
→ 小児科開業医を受診(当日あるいは翌日)

・足が地面や床についた状態からの転倒や、歩行中に止まっている物へ頭をぶつけた

・すぐ泣き、その後ふだんと変わりない

・頭をぶつけて4~6時間後も症状らしきものがない


* 頭をぶつけた直後は元気でも、最低48時間は慎重に様子観察してください。まれに、数日後~数ヶ月後に症状が出てくることもあります。

熱中症とは?

「暑い環境で生じる体の不調」のことで、「暑気あたり」「かくらん」とも呼びます。原因として外気温が高いことだけでなく、湿度、風の強さ(気流)、太陽光(輻射)にも影響を受け、また寝不足・風邪気味などの体調にも左右されます。

乳幼児は大人よりも体温が高めにもかかわらず、汗をかくことによる体温の調節機能が未発達であり 、さらに体重に比べて体表面積が大きく外気温の影響を受けやすいので、熱中症になりやすい傾向があります。

体の中では、多量の発汗による脱水・ナトリウム欠乏、皮膚への血流が増えるため内臓への血流量が減る(虚血)などが起こっています。


熱中症の症状は?

熱中症に特有の症状はありません。全ての内臓・臓器がダメージを受けるからです。

例えば、吐き気や嘔吐は消化器への血流量が減るから、頭痛やめまい、立ちくらみは脳への血流量が、足のこむら返りやけいれんは筋肉への血流が減るからと考えてください。

一応、症状からは以下の表のように分類されています。

下に行くほど重症ですが、熱失神→ 熱けいれん→ 熱疲労→ 熱射病と進行するわけではありません。いきなり熱射病で発症することもあり得ます。

分類

病態・症状

治療

熱失神

heat syncope

全身の血液量が低下し、脳への血液が一時的に不足し、めまい立ちくらみ失神が起こる。いわゆる「のぼせ」「湯あたり」に近い。体温は平熱、発汗あり。

水分補給や日陰で休むなどの応急処置で対応。

熱けいれんheat cramp

大量の発汗で血液中のナトリウムが欠乏し、筋肉の痛みこむら返り硬直などが起こる(全身のけいれんではない)。

体温は平熱、脈拍は弱く早くなる。

熱疲労

heat exhaustion

大量の発汗で脱水症状が現れ、頭痛吐き気嘔吐全身の倦怠感虚脱感などが起こる。

体温は平熱~40℃、脈拍と血圧は低下する。

病院へ搬送して点滴などの治療を。

熱射病

heat stroke

脳による体温調節機能が失われ、体温が40℃以上に上昇し、発汗が止まり皮膚が乾燥する。ひきつけや呼びかけや刺激に反応しなくなるなどの意識障害が起こる。

脈は速く、血圧は初期は高くのちに低下する。

ただちに救急車で病院に搬送し治療を。


※ 左端のⅠ・Ⅱ・Ⅲは1999年に安岡らが提唱した重症度分類です。


熱中症が疑われたらどうすればよいですか?

★ チェック・ポイントは「意識状態」と「吐き気の強さ

・意識がない、言動がおかしい、応答が鈍いなどがみられたら、ただちに救急車を要請。

・意識がしっかりしていることを確認できれば、風通しのよい日陰やエアコンの効いた屋内で休ませ、吐き気の程度を確認します。吐き気が強くて水分摂取ができない場合は、体を冷やしながらすぐに医療機関を受診させてください。水分摂取可能なら応急処置へ。

★ 応急処置のポイントは「体を冷やす」と「水分&塩分補給

・衣服をゆるめて体をぬらし(濡れたタオルで拭く、霧吹きで水を吹きつける)、うちわや扇風機で風を送るのが一番効果的。氷のうや冷えたペットボトル、保冷剤などがあれば、首元、腋窩、太腿のつけ根に当てて冷やすことも有効です。水分補給は次項参照。

容態が落ち着いたら、軽いと思っても医療機関を受診させてください。

注意)熱中症の高熱には解熱剤を使ってはいけません(無効かつ危険です)。


熱中症の予防について

服装

素材では麻や綿、吸水性・速乾性に優れた合成線維、色は熱吸収率が低い白またはパステルカラー、形は体を締め付けないゆったりしたものがお勧め。エアコンの効いた屋内では袖のある服など、環境に合わせて衣服の枚数をまめに調整しましょう。

外出・運動

ベビーカーにはひさしをつけましょう。子どもは大人より地面に近いところで生活しており、より高い気温の中で活動していることをお忘れなく。日差しと照り返しの強い正午から午後3時の外出は控えましょう。

気温が30℃以上、湿度が60%以上のときは運動を控えるか、15~20分おきに休憩をとり、そのたびに水分補給をしましょう。

水分&塩分補給

予防でも治療でもスポーツ飲料や自作の食塩水(水1Lに食塩1~2g)がお勧めです。

水だけでは塩分が足らなくなり、緑茶や紅茶、コーヒーなどはカフェインの作用でおしっこがたくさん出てしまい不向きです。甘いジュースや炭酸飲料は少量で満足しやすいので量不足になりがちです。

コツは「のどの渇きを感じる前に少量ずつこまめに水分補給」。

1回につきコップ半分の100ml(子どもは50~100ml)の補給を心がけましょう。

エアコンの上手な使い方

 室内は「室温28℃、湿度60%以下」を目安に調整します。エアコンから出る冷気は下の方にたまるので、大人目線で温度に設定すると乳幼児には寒くなりがちです。風が直接当たらない場所に寝具を置く、扇風機やサーキュレーターで部屋全体の空気を循環させる、などの工夫をしましょう。

 

どんな病気?

 乳幼児が高熱に伴いけいれんを起こすこと。未熟な脳が「高熱」という刺激に反応して電気的にショートするイメージで、幼児期を過ぎて脳が成熟すると起こしにくくなる一過性の病態です。
医学的な定義:38℃以上の発熱に伴って乳幼児期(生後6ヶ月~6歳)に生じる発作性の病気で、他に発作の原因(脳炎、脳症、代謝異常など)がない場合。


特徴

頻度:日本人は7~10%「10~15人に1人」と欧米(3~4%)より多い傾向。

家族集積性:あり(兄弟・両親に熱性けいれんの既往を認めること多し)

発熱の原因:高熱が出る感染症(突発性発疹、麻疹、インフルエンザなど)で起こりやすい。

発作時の体温: 発作直後は39℃以上のことが多く、ほとんどが発熱後12時間以内で体温が急上昇するときに起こします。


発作の様子

典型的(別名:単純型、定型的

・全身の強直間代けいれん(強直=こわばる、間代=ガクガクする)

・意識消失:呼びかけに返事なし、視線が固定して動かない

・顔色が悪くなる(チアノーゼ)

・持続時間:数分以内(長くても5分程度)

非典型的(別名: 複雑型、複合型、非定型的

・体の一部のけいれん(部分発作)、意識低下のみでけいれんがみられない発作

・15分以上持続

・24時間以内に繰り返す


また起こす? 脳に後遺症が残る?

熱性けいれん患児の70%は、一生に1回しか発作を起こしません。

・1回起こした児が2回目を起こす確率は約30%

・2回起こした児が3回目以降を起こす確率はその内の約30%(全体の9%)

熱性けいれんの発作は神経学的異常・後遺症を残しません。

非典型的(複雑型)であっても神経学的異常や発達異常を認めなければ、将来神経学的異常を来すことはほとんどありません。

□ てんかんへの移行・・・約5%(一般の約5倍)


熱性けいれんを起こした後の予防接種は?

典型的(単純型)発作では、最終発作から3ヶ月の観察期間をおけば接種可能です。


<ひきつけた時の対処法>


家庭での応急処置

あわてない:数分で止まるのがほとんどです。

何もしない:歯を食いしばっているときでも口の中にものを入れてはいけません。大声で呼んだり、体を揺すったり、押さえつけたりしないでください。

楽な姿勢:衣服をゆるくし、特に首の周りをゆるくします。 

嘔吐対策:横向きに寝かせるか、吐きそうなとき顔を横に向けます。

観察する:体温を測定し、持続時間と様子(左右差、目の動き)を観察・記録します(後の診察のとき、医師に説明できるように)。

意識回復を確認:意識がはっきりするまでは口から薬・飲み物を与えてはいけません。誤嚥して気管に入るとむせて苦しくなります。


救急車を呼ぶ必要があるとき

① 発作が5〜10分以上続き、止まる気配がないとき

② 短い間隔で繰り返し発作が起こり、その間も意識消失が続くとき

③ 全身ではなく体の一部だけ、あるいは部分的に強い発作のとき

④ 他の神経症状を伴うとき(意識の戻りが悪い、麻痺など)


<ダイアップ®坐剤による予防>


適応(「熱性けいれん診療ガイドライン2015」より)

「15分以上続く発作の既往」
または、以下の2つ以上を満たした熱性けいれんを2回以上反復

(1)焦点性(体の一部)発作、または24時間以内に反復

(2)熱性けいれん出現前より存在する神経学的異常・発達遅滞

(3)熱性けいれんまたはてんかんの家族歴


(4)生後12カ月未満

(5)発熱後1時間未満での発作

(6)38℃未満での発作


使用の実際

・くすりの知識:ジアゼパム(ダイアップ®坐剤)という抗けいれん薬。けいれんが止まらなくて救急車で病院へ行ったときは注射で止めますが、その時に使うのと同じ成分です。

・使うタイミング:発熱に気づいたら(37.5℃が目安)1回肛門内に挿入し、8時間後も熱が続いていたらもう1回使います(2回で終了し追加は禁!)。

解熱剤の坐薬も使いたいときはダイアップを先に入れ、30分開けて使用。

・使用期間:2年間、あるいは5〜6歳まで。

・注意点:眠くなったりふらついたりします。転んで頭をぶつけたりしないよう注意して観察しましょう。
* なお、解熱剤で熱性けいれんを予防することはできません。 


<参考>
・(リーフレット)熱性けいれんの予防法について(高田製薬)
・(動画)熱性けいれんとダイアップ坐剤(高田製薬) 
熱性けいれん予防薬(ダイアップ坐薬)Q&A(国保旭中央病院小児科)
熱性けいれん(熱性発作) 診療ガイドライン2023(日本小児神経学会)

子どもの発熱に関する基本事項と多い質問をQ&A形式でまとめました。

Q.
 熱が高いと脳に後遺症が残りますか?
A. 一般にカゼに伴う41℃未満の発熱では脳障害の心配はありません。

意識障害=脳障害」ですから、高熱の時に視線が合わない、ボーッとしていて反応が悪い、などが続いたら速やかに医師の診察を受けてください。

乳幼児では高熱のとき熱性けいれんを起こすこともありますが、5分以内に止まり意識もすぐに戻れば、脳障害の心配はまずありません。
発熱の長さ・期間も問題です。3日以上高熱が続くときは医師の診察を受けましょう。カゼだけで済んでいるかどうか、チェックが必要です。
 

Q. 解熱剤の使い方を教えてください。
A. 乳幼児は38.5(学童は38.0)℃以上で、子どもがぐずってつらそうな時に使用してください。
下熱目標)37℃前半・・・平熱まで下げる必要はありません
使用間隔)8時間(最低6時間は開けましょう)、1日最高3回まで
解熱剤はカゼを治す薬ではありません。高熱によるつらさ・だるさをやわらげる対症療法です。
発熱は体に侵入した病原体をやっつける武器(免疫反応)ですから、体が耐えられれば使う必要はありません。
 

Q. 解熱剤が効きません。どうすればいいですか?
A. 解熱剤の量とタイミングをチェックしましょう。
その解熱剤は昔処方されたものではありませんか?
あるいは、弟・妹さん用に処方されたものではありませんか?
その場合、量が少なくて効かないかもしれません。
また、使うタイミングにより効き方が違ってきます(↓)。
 

Q. 熱が高いときは冷やす? それとも暖める? 
A. 熱が上下する波をとらえて、タイミングよく冷やしたり温めたりしてあげましょう。
熱が続くときは上がったり下がったりの波がありますね。
対処法のコツはその波を見極めてタイミングを取ることです。
熱の上がり始めにブルブル・ガクガク震えて(悪寒)手足が冷たいときは、本人は寒いので温めてあげてください。体温をはかるとすでに高熱かもしれませんが、ここで解熱剤を使っても熱の上がる勢いは止まりません。
熱が上がりきり、顔がほてって手足も温かくなってきたら冷やしましょう。つらそうならこのタイミングで解熱剤を使用していただくとよく効きます。


(注意!)赤ちゃんには「冷えピタ」の使用は控えましょう。いつの間にか移動して口をふさいだ窒息事故の報告があります。


<カラダの冷やし方のコツ>
おでこを冷やすと気持ちがよいのですが、残念ながら熱は下がりません。
わきの下やふともものつけ根など体の中心部(太い血管が通っているところ)を冷やすと少し下がります。
具体的には、氷をビニール袋に入れ、それをタオルで巻いて冷たすぎないようにして、あてがいます。


Q. お風呂はいつから入っていいの?
A. 38℃未満の微熱で機嫌が悪くなければ、短時間入浴して汗を流したり体を温めるのはOKです。
高熱でグッタリしているときは入浴を控えましょう。
風呂上がりに湯冷めをしないよう、寒い季節は部屋を暖めておくと良いです。


Q, 赤ちゃんの発熱で注意することはありますか?
A. 生後6ヶ月(特に3ヶ月)までの赤ちゃんが高熱を出した場合、カゼ以外の病気がかくれていることがありますので早めに診察を受けましょう。
この月齢の赤ちゃんは体温のコントロールが上手くできないので、当院では安全のために解熱剤を処方しておりません。


Q. カゼに漢方薬を使うときは解熱剤を使ってはいけないのですか?
A. カゼの初期に使う漢方薬(麻黄湯、葛根湯)は、解熱剤を併用すると効果が弱くなります。
これらの漢方薬には麻黄という生薬を含み、免疫反応を強化して熱を出し切ることにより、早く病原体を追い出してくれます。
実際にガクガク悪寒が走るときに上記漢方薬を飲むと熱が上がり、その後汗をかいてスッキリ治るのです。せっかく薬で熱を上げているところに、解熱剤で押さえつけては効果半減、というわけです。

★ 漢方では風邪が長引いたときは、症状に応じてきめ細かく薬をかえていきます。ずっと同じ薬ではありませんのでご注意ください。

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