※ 処方される塗り薬は、少量なら目や口に入っても問題ありません。軟膏はほとんどがワセリンでできており、ワセリンの融点(溶ける温度)は約40℃なので、体内で溶けて吸収されることはふつうありません。


【おむつかぶれ】

汗やオシッコでふやけた肌に、ウンチの消化酵素やアンモニアが刺激となり赤くなったりブツブツができたりします。こまめにオムツを替え、ぬれタオルで押し拭きし、十分に乾かしましょう(ドライヤーは禁)。一旦赤くなってしまうと悪循環でなかなかよくなりません。毎回洗うのは大変ですから、霧吹きにぬるま湯を入れてシュッシュッと吹き付けて半洗いするのが手軽でお勧めです。

治療薬は、赤いだけなら保護作用のあるサトウザルベ、ただれて痛みがある(オムツ替えで拭くと泣く)場合は紫雲膏、それでも解決せず炎症が強い場合はエキザルベロコイド等ステロイド外用薬を使用します。

また、長引いてブツブツが目立つ場合は「カンジダ」というカビが悪さしている可能性あります。効く薬が違うので診察を受けましょう。

⇨ 処方される薬:サトウザルベ、エキザルベ、ロコイド、紫雲膏など

 

※ ベビーパウダー(シッカロール)はお勧めしません:汗で固まって逆に肌を刺激したり、吸い込むと肺炎を起こすことがあります。

サトウザルベは「蒸れてふやけて赤くなっている皮膚」に効きます。首まわりや手首足首のくびれ、脇の下、鼡径部(足の付け根)がしっとり赤くなっているときは使用できます。


【乳児脂漏性湿疹~赤ちゃんニキビ】

脂漏性湿疹というと“高齢者の皮膚の病気”というイメージがあるかもしれませんが、生後数ヶ月までの赤ちゃんにも頭部・顔面の脂っぽい湿疹が出ることがあります。

特に頭皮は黄色いフケ・カサブタがこびりつきます。ひどいときは入浴前にワセリンベビーオイル、オリーブ油を塗ってふやかし、入浴中にクシで少しずつ削りましょう。

顔の「Tゾーン」に脂っぽいブツブツができたら「赤ちゃんニキビ」です。顔も石けんを泡立ててマッサージするように洗いましょう。その後保湿ケアも忘れずに(脂っぽいから必要ないというわけではありません)。

⇨ 処方される薬:アズノール軟膏など

【乳児湿疹~アトピー性皮膚炎】

乳児期の湿疹はすべて乳児湿疹と呼びます。医師にとっては便利な病名で、その中にはあせもやかぶれ、湿疹などがごちゃごちゃに入っており、年齢でくくっているだけです。当然、様々な要因が考えられますが、一過性で消えれば問題ありません。
しかしかゆみを伴うと長引く傾向があります。「乾燥肌+かゆみ+赤み」がそろうとアトピー性皮膚炎に準じたステロイド軟膏による治療が必要になります。

 2000年代に入り、食物アレルギーやほかのアレルギー疾患の主な原因が、バリアの壊れた皮膚から繰り返しアレルゲンが侵入する現象(経皮感作)であることがわかってきました。乳児期の湿疹をしっかり治療することで食物アレルギーなどほかのアレルギー疾患を予防できる可能性が出てきたのです。これは画期的!

 当院ではかゆみを伴う乳児湿疹~アトピー性皮膚炎の治療に力を入れており、3~6ヶ月の通院で約8割の患者さんが卒業(定期通院終了)できています。

【あせも(汗疹)】

 赤いブツブツで、正体は汗腺がつまって炎症を起こしたもの。ぬれタオルで押し拭きして塩分を残さないようにしてください。軽いものは、スキンケアや昼間のシャワー追加、環境温度の調節などで改善しますが、掻き壊すと「とびひ」になることもあります。

⇨ 処方される薬:カラミンローション、アズノール軟膏など。


【とびひ(伝染性膿痂疹)】

 虫刺され痕や傷ついてバリア機能が落ちた肌に細菌(黄色ブドウ球菌・溶連菌)が繁殖し、ジクジクしたり、水ぶくれができて皮が剥けたり、カサブタがついたりします。スキンケア&抗生物質軟膏の塗布(広範囲の場合は+抗生物質内服)で治療します。

 保育園・幼稚園へ行っているお子さんは、治療開始しジクジクした部位をガーゼなどで覆えば登園できます。ただし治癒(皮疹が乾く)まではプールは控え、必要な場合は受診して医師に治癒確認をしてもらいましょう。

 なお、乾燥肌・アトピー性皮膚炎があると繰り返す傾向がありますので、そちらのスキンケア・治療も必要になります。

⇨ 処方される薬:

(ぬり薬)フシジンレオ軟膏、アクロマイシン軟膏、アクアチムクリーム

(飲み薬)セフゾン、ホスミシン、メイアクトなど。