タグ:食物アレルギー

私がアレルギー専門医資格を取得した頃(1990年代)の食物アレルギー分野の医学は、どちらかというと宗教的なイメージが強く、学会のセクションを覗いても一種異様な雰囲気がありました。
2000年代に、それに穴を開けてサイエンスしたのが昭和大学小児科の故・飯倉洋治教授です。クセのある人物でしたが、食物アレルギーを発展させた功労者だと私は思っています。
その後、食物アレルギーの進歩は目まぐるしく、毎年のように新しいエビデンスが公表されるようになりました。
ここに基礎知識の整理をして残しておきます。

二重抗原曝露仮説:Dual allergen exposure hypothesis
(Lack G. J Allergy Clin Immunol. 2008; 121: 1331-1336)

(皮膚暴露)
 湿疹など荒れた皮膚から抗原が入る
  ⇩
 皮膚からアレルゲンが入ってくる
  ⇩
 経皮感作
  ⇩
 アレルギーを発症

(経口暴露)
 口からアレルゲンを摂取
  ⇩
 腸にアレルゲン
  ⇩
 経口免疫寛容(アレルゲンと反応が起こらないしくみ)
  ⇩
 アレルギーを抑える


▶ 環境中には食物アレルゲンがたくさん存在する
(Kitazawa H,et al. Allergol Int. 2019; 68(3): 391-393)
(Yasudo H,et al. Allergol Int. 2023 Oct; 72(4): 607-609)
(Yasudo H,et al. J Dermatol Sci. 2021 Dec; 104(3): 213-215)

・3歳児の布団のホコリすべてから鶏卵アレルゲンを検出し、ダニの主要アレルゲンより多かった。
・ベッドやリビングのホコリにクルミの蛋白を検出。
・ペットの毛にも食物(鶏卵・ピーナッツ)アレルゲンを検出。

▶ 食物アレルギー発症予防戦略
〜早期に皮膚を正常な状態にする&早期からアレルゲン摂取により食物アレルギー予防
・皮膚暴露対策:早期皮膚介入でアレルギー予防(PACI Study: JACI 2023)
・経口暴露対策:早期経口摂取でアレルギー予防
 ✓ ピーナッツ(LEAP Study: NEJM. 2016)
 ✓ 卵(PETIT Study: Lancet, 2017)
 ✓ 牛乳(SPADE Study: JACI, 2021)

PETIT研究(Natsume,et al. Lancet. 2017; 389: 276-286)
(対象)アトピー性皮膚炎児
(方法)加熱全卵粉末を毎日摂取
 生後5〜6か月から25mg(全卵0.2g相当)
 生後9ヶ月から125mg(全卵1g相当)
(結果)1歳時点でのたまごアレルギー発症
 コントロール群:38%
 鶏卵早期摂取群:4%
(結論)
 生後5〜6か月から微量加熱全卵(卵黄+卵白)を毎日摂取することで安全に鶏卵アレルギーの発症を抑制できた。
(発展)
 PETIT研究に基づいたタンパク量の加熱全卵粉末が開発された(ミルステップegg®1/2/3 Https://bcase.co.jp/mealstep-egg/)

LEAP研究(Du Toit G,et al. N Engl J Med. 2015 Feb 26; 372(9): 803-813)
〜ピーナッツ早期摂取によるアレルギー予防
(対象)アトピー性皮膚炎児 卵アレルギー
(方法)生後4〜11か月児に1週間でピーナッツ蛋白を6g摂取(ピーナッツとして約24g)
(結果)5歳時点でのピーナッツアレルギー発症
 コントロール群:17.2%
 早期摂取群:3.2%
(結論)
 生後4〜11か月から1週間に24gピーナッツを摂取するとピーナッツアレルギー発症を抑制できた。

▶ マルチアレルゲン早期摂取
(Nishimura,at al. Allergol Int. 2022 Mar 30: S1323-8930(22)00011-9)
(対象)アトピー性皮膚炎児
(方法)6品目パウダー(卵白粉末、ミルク粉末、小麦、大豆、そば、ピーナッツ)を生後3-4か月から摂取開始、2、4週目で増量し合計12週間摂取(食品でそれぞれ2.5mg、7.5mg、20mg)
(結果)1歳半時点での食物アレルギー発症率(コントロール群/摂取群)
・すべての食品:23.8%/8.4%(6.5割の予防効果)
・卵:16.3%/6.0%(6割の予防効果)
・卵以外:13.2%/4.8%(6割の予防効果)

▶ 海外と日本の補完食ガイドラインの状況
(海外)WHO、EAACI、AAAAI、BSACI、DGAなど
・生後4〜6か月からの導入を推奨
・ナッツ類も適切な形状(ペーストやパウダー)で開始
・1歳より遅らせる理由がない
・食物アレルギーハイリスク集団では生後4か月から
・乳は生後1週間は摂取しない
(日本)授乳・離乳の支援ガイド2019
・生後5〜6か月から卵黄・豆腐など
・生後7〜8か月から卵白
・ナッツ類については特に記載なし

▶ アレルゲン早期導入食品の開発
・ミルステップegg®1/2/3(https://bcase.co.jp/mealstep-egg/)
・パクパ(シングルアレルゲン、日本)(https://fufumu.com/pages/paqupa)
・Lil mixins(シングルアレルゲン、アメリカ)(https://www.lilmixins.com/)
・Ready set food!(マルチアレルゲン、アメリカ)(https://readysetfood.com/)
(現況と問題点)
・早期導入製品は利便性がよく実行可能性に有用
・製品後とのばらつきや精度、予防効果に問題が残る(経済的な問題も)
・食品により感作が始まる時期が異なるため、食品ごとの最適な導入時期の検討が必要

▶ Difense Study(2025年現在進行中)
(対象)生後42日から90日までのアトピー性皮膚炎児
(方法)2群に分けて登録16週後の食物アレルゲン(卵白・牛乳・小麦・クルミ・ピーナッツ)感作の割合を比較
A群:モイゼルト塗布群
B群:ヒルドイド塗布群

食物アレルギー患者さんが集団生活に入り、給食が用意される状況では、除去などの対策が必要になります。保護者が園や学校に配慮を希望する場合には生活管理指導表を作成します。

しかし、医師の間でも温度差があり、園や学校側が混乱してしまうケースが後を絶ちません。
(一応)アレルギー専門医である私が、作成の際に気をつけている点を説明します。

▶ 正確な診断
・検査陽性+食べると症状が出る → 確定診断
・検査陽性+食べても症状なし → 食物アレルギーではない
・検査陽性+未摂取 → 食物アレルギーの可能性(負荷試験が必要)
  → 負荷試験未施行の場合は園・学校では除去せざるを得ない。
  → 負荷試験ができる医療機関へ紹介。

▶ 「とりあえず除去」を避けるために
・「心配だから多項目スクリーニング検査」は慎重に。
・スクリーニング検査で陽性でも食べて症状が出なければ除去は不要。
・スクリーニング検査陽性で安易に「とりあえず除去」を指示すると、児・保護者・園/学校の負担増。

▶ ナッツ類はスクリーニング検査を考慮
・ナッツ類のアレルゲンコンポーネント検査(一般のアレルギー検査とは異なる)は感度・特異度が高いため、一つのナッツにで症状が出る場合は考慮すべき。
・アレルゲンコンポーネント例
(例)クルミ → Jug r 1
(例)カシューナッツ → Ana o 3
(例)ピーナッツ → Ara h 2

▶ 学校給食での食物アレルギー対応例
・献立表対応
・除去食対応
・弁当対応
・無提供

▶ 生活管理指導表の「診断根拠」
・症状が出た(エピソードあるいは負荷試験陽性)+検査陽性 → ⭕️ 
・診断根拠無記載 → ❌️ 
・血液検査陽性+症状なしでの除去は❌️ 
・血液検査陽性+未摂取での除去は△ → 「食物アレルギーの可能性」にとどまる。

▶ 生活管理指導表の「除去内容」
・安易に「すべて」にチェックを入れない。
・ナッツ類は個々の食材を記入すべし。
(例)クルミ、カシューナッツ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、松の実、クリ、ギンナン、ココナッツ、カカオ、・・・

▶ 安全に解除するために気をつけるべき点
・日常摂取量で無症状になるまでは完全除去対応が基本。
・学校での部分解除指導は行わない。
 → 事故防止の観点から摂取可・完全除去の二者択一が望ましい。
・自宅での摂取状況、負荷試験の結果などの情報提供が望ましい。
・小学生以上は「運動負荷」を考慮
(例)日常摂取量で無症状でも、激しい運動が加わると誘発されることがある


▶ 「より厳しい除去が必要なもの」の考え方
・これらに反応する患児は重症症例のみ。
・実際にこれらの食材での既往がある場合に除去が必要、なければ必要なし。
(例)大豆あるいは小麦でじんま疹が出るが、味噌や醤油では無症状

▶ 花粉・果物アレルギーについて
・近年増えてきた病型で口腔アレルギー症状のみ。
・生の果物野菜には反応するが、加熱や加工したものは症状が出にくい。
・対応は学校と養育者が相談して決めるが、高学年で自分で理解していれば「本人任せ」も。
・「除去」で作成する場合は、「加熱した〇〇は摂取可能」と記載するとよい。

この食物アレルギー、ちょっと変わっています。
アレルゲンとなる食物を食べただけでは症状が出ないのです。
でも、その食物を食べた後に運動すると強いアレルギー症状(アナフィラキシー)が出ます。
そして運動しただけでも症状が出ません。つまり、

 アレルゲン食物摂取(単独) → 無症状
        運動(単独) → 無症状

 アレルゲン食物摂取 + 運動  → アナフィラキシー

という構図です。
ですから、患者さん自身は気づきにくく、医師が積極的に疑わないと診断にたどり着きにくいという特徴があります。

典型的には・・・
・小学生中学年以上の生徒が、 
・学校給食でパン(小麦)を食べて、 
・5時間目、あるいは6時間目の体育の授業中に症状が出る、
というパターンですね。

では病気の解説をします。
 
病名】食物依存性運動誘発アナフィラキシー
(FDEIA,food-dependent exercise-induced anaphylaxis)

定義
食物摂取単独あるいは運動負荷単独での症状は認められず、ある特定の食物摂取後の運動が加わることによって、全身じんま疹、喘鳴などを呈するアナフィラキシーが誘発される病気。

疫学
・発症:10〜20歳代以降。
・男女比:男性>女性
・頻度は学童で0.0047%、中学生で0.018%(2012年、横浜市)。
・頻度は国によって異なる。
・何らかのアレルギー疾患の既往がある例が多い。

原因食品と運動

▶ 原因食品
食物アレルギー診療ガイドライン2021より)
スクリーンショット 2026-01-16 12.15.15

・(日本)小麦>甲殻類>軟体類
※ 「食物アレルギー診療ガイドライン2021」(日本小児アレルギー学会)によると、小麦62%、甲殻類28%、そば3%、2%、果物1%、牛乳1%。
※ 小麦によるFDEIAは特に小麦依存性運動誘発アナフィラキシーWDEIA)とも呼ばれる。

・近年は果物や野菜が増加傾向。
・複数の食品が原因抗原になり得る。

▶ 誘発する運動
・運動強度の高い運動(フットボール、ランニング、ダンスなど)での発症が多い。
・散歩のような軽度の運動でも症状が出ることがある。
・入浴でも症状が出ることがある。
※ 「食物アレルギー診療ガイドライン2021」(日本小児アレルギー学会)によると、球技38%、ランニング28%、歩行17%、自転車3%、水泳3%、ゴルフ3%

症状
・食後から運動開始まで2時間以内で、運動開始後1時間以内の発症が多い。
・なかには食後4時間の運動で発症した例もある。
・皮膚症状(全身じんま疹、血管性浮腫、紅斑)がほとんどの例で出現する。 
・ほかに、呼吸器症状(70%)、ショック症状(50%)。
・半数以上が再発し、頻回に繰り返す例もある。


アナフィラキシーの診断基準】「アナフィラキシーガイドライン2022」(日本アレルギー学会)
1.皮膚、粘膜、またはその両方の症状(全身性のじんま疹、かゆみまたは紅潮、口唇・舌・口蓋垂の腫脹など)が急速に(数分〜数時間で)発症した場合で、さらに少なくとも次の一つを伴う;
A. 重度の呼吸器症状(呼吸困難、呼気性喘鳴・気管支れん縮、吸気性喘鳴、低酸素血症)
B. 循環器症状(血圧低下、筋緊張低下、失神、失禁など)
C. 重度の消化器症状(重度のけいれん性腹痛、反復性嘔吐など)
2.典型的な皮膚症状を伴わなくても、その患者にとって既知のアレルゲンまたはアレルゲンの可能性が極めて高いものに暴露された後、血圧低下または気管支れん縮または喉頭症状が急速に(数分〜数時間で)発症した場合;
(乳幼児・小児)収縮期血圧が低い(※)、または30%を超える収縮期血圧の低下
(成人)収縮期血圧が90mmHg未満、または本人のベースライン値に比べて30%を超える収縮期血圧の低下。
※ 乳児および10歳未満の小児:収縮期血圧が(70+[2×年齢(歳)])mmHg未満

症状を増悪させる因子
・食物、運動のほかに複数の要因が発症に影響する。
(全身の状態)疲労、寝不足、感冒
(自律神経)ストレス
(女性ホルモン)月経前状態
(気象条件)高温、寒冷、湿度
(薬剤)NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬:アスピリンなど)
※ 運動をしなくても、NSAIDsの服用によって食物アレルギー症状が誘発されることがある。アスピリン前投薬により皮膚テストの原因アレルゲンに対する反応が増強されることが示されている。
(その他)アルコール摂取、入浴、花粉飛散時期

病態
・アレルゲン特異的IgE抗体が関与する即時型アレルギー反応。
・運動により腸管上皮からの透過性が亢進し、アレルゲンの吸収が促進されることで発症すると考えられている。

鑑別すべき病気
・気管支喘息発作:皮膚症状は出ない。
・急性じんましん・血管性浮腫:腹痛(消化器症状)・血圧低下(循環器症状)はない。
・不安発作・パニック発作:皮膚症状、喘鳴(呼吸器症状)、血圧低下(循環器症状)はない。
・血管迷走神経反射:皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状は出ない。

診断
1.問診
・食後から2時間(〜最大4時間)以内の運動負荷でアレルギー症状を呈した場合に疑う。
※ ただし、症状の再現性は低く、食物+運動+αの要素がある病気である。
2.血液検査
・疑われる食品の特異的IgE抗体を検査する。
・特異的IgE抗体陽性率は80%、皮膚テスト陽性率は90%。
(例)小麦では、小麦とω-5 グリアジン
 → ω-5 グリアジンは陽性適中率:38%、陰性的中率:91%、感度:93%(成人)、46%(20歳未満)
※ 20歳以下では高分子量グルテニン特異的IgE抗体陽性率が高い。
・甲殻類の原因アレルゲンは不明であり、感度・特異度の高い血液検査はない。
3.運動誘発負荷試験(入院管理下)
・疑わしい食品を摂取して30〜60分後に運動負荷(トレッドミル、エルゴメーター)を行う。
・偽陰性が多い検査のため、陰性の場合はアスピリン前負荷投与後に再度行うことも検討。

対応・生活指導
1.運動回避:
・原因食物を摂取後、最低2時間(可能であれば4時間)は運動を避ける。
・運動2〜4時間前の原因食物摂取を禁止する。
・NSAIDs内服時は原因食物を摂取しない。
・運動時に軽い症状が出た時点でただちに運動を中止して、2〜4時間は休憩する。必要に応じて医療機関を受診する。
・学校給食について、原因食物の除去が必要かどうかを、患者家族・医師・学校で検討する。
(例)学校では除去、家庭では運動に気をつける条件で許可、など。
2.アナフィラキシーへの対応
・頻回発症例や重症例にはアドレナリン自己注射製剤(エピペン®)の処方を検討。

予後
・将来治るかどうか、一定の見解はない。 
・ω-5 グリアジン特異的IgE抗体陽性のWDEIAの長期予後は不良の可能性が高いと報告されている。
 

<参考>
小児科 2023年4月号 Vol.64 No.4 2023(金原出版)
大人の食物アレルギー必携ハンドブック(永田真著、中外医薬社、2024年発行) 

当院はアレルギー専門家による標準治療を提供しています;
・院長:日本アレルギー学会認定専門医
・看護師:PAE(小児アレルギーエデュケーター)

▶ 食物アレルギーの検査と診断 
「検査で陽性=アレルギー」ではありません。
症状が誘発されて初めてアレルギー疾患と診断します。

<各論>
▶ 卵アレルギーのお話

▶ 卵黄アレルギー 

▶ 成人発症型卵アレルギー(bird-egg syndrome)

▶ 牛乳アレルギーのお話

▶ 小麦アレルギーのお話

▶ 大豆アレルギーのお話

▶ 野菜・果物アレルギーのお話 

▶ 魚アレルギーのお話

▶ ピーナッツ(落花生)アレルギー 

▶ ナッツ(木の実類)アレルギー 

▶ 豚肉アレルギー(pork-cat syndrome)

▶ α-Gal syndrome(マダニ咬傷由来獣肉アレルギー)

▶ 納豆アレルギー(クラゲ刺症由来PGAアレルギー)

▶ 食品のアレルギー表示 

(番外編)
アレルギー検査陽性だから除去、は正しい?  

当院はアレルギー専門家による標準治療を提供しています;
・院長:日本アレルギー学会認定専門医
・看護師:PAE(小児アレルギーエデュケーター)

こどものアレルギー疾患には様々なものがあります。知りたい病気・項目をクリックしてご覧ください。


▢ 食物アレルギー

▶ 食物アレルギーの検査と診断 

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▢ アトピー性皮膚炎

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▶ 赤ちゃんのスキンケア~乾燥肌篇~

▶ ステロイド軟膏Q&A

▶ 湿疹がある赤ちゃんの離乳食の進め方

▶ 子どもの湿疹(≒アトピー性皮膚炎)の治療


▢ 気管支喘息

▶ 子どもの喘息 

▶ キュバール吸入手技チェックリスト

▶ アドエア・フルタイド吸入手技チェックリスト
 

▢ 花粉症・アレルギー性鼻炎


▶ 子どもの花粉症 

大人の花粉症

▶ アレルギー疾患の環境整備(主にダニ対策)

▶ スギ花粉症・ダニアレルギーの「舌下免疫療法」

▶ 舌下免疫療法の副反応


じんましん
 

小麦アレルギーは食生活の欧米化とともに増加し、近年の調査では卵、牛乳に次いで第3位です。

食物アレルギー治療の基本は症状が出る食品を食べない除去食療法です。下の表を参考にして医師と相談しながら適切な除去食療法を行い、それにより不足する栄養を代替食品で補い、食べられるようになるのを待ちましょう。 

抗原度

除去対象食品

最強

強~中力粉、パン、ピザ、麩(ふ)、うどん、スパゲティ、パスタ

薄力粉(ケーキ、クッキー類)、練り製品のつなぎ、

カレールウ、大麦・ライ麦パン

押し麦(大麦)

最弱

しょうゆ、みそ、酢、オートミール

※ パンは強力粉、うどんは中力粉、ケーキやクッキーは薄力粉で作られています。


小麦アレルギーと代替食品

【主食として】ビーフン、雑穀めん:あわめん®、ひえめん®、きびめん®、米パン(A-カットパン®、おっ米パン®)

【小麦粉として】
米粉(上新粉、白玉粉)、雑穀粉(あわ、ひえ、きび、ソルガム、アマランサス等)、でんぷん(片栗粉、くず粉、タピオカ粉)、アレルギー用のカレー・シチューのルウ(ひえ粉)

【調味料】米みそ、米しょうゆ、雑穀みそ、雑穀しょうゆ、米酢、果実酢(りんご酢、白梅酢、ワインビネガーなど)


◆ 小麦制限解除の際、試す順番の一例(必ず医師の指導下で行ってください)

① 調味料
② オーツ麦
③ 大麦
④ 低アレルゲン小麦
⑤ うどん


<まめ知識>
小麦の主なアレルゲンは「グルテン」というたんぱく質で、加熱しても(つまり煮ても焼いても)アレルゲン性が低下しません。ただし、調味料(しょうゆ、みそ、酢など)は発酵によりアレルゲン性が低下しており早めに利用できます。
小麦アレルギーの人が他の穀物(大麦ライ麦など)を食べて症状が出る可能性は約20%です。ただし、オーツ麦オートミールなど)はグルテンを含まず、小麦アレルギーでも利用しやすい食品です。

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